EV事業を強化するENEOS、NECから充電事業承継
ENEOSは、NECから電気自動車(EV)充電サービス事業を承継し運営を始めたと発表した。譲渡額は非公表。ショッピングセンターなどでNECが運営する約4600基の普通充電器を引き継ぐ。運用管理システムはNECが提供する。NECはまだ約1500基の充電器を保有しており、全基譲渡の方向で話し合う。ガソリン需要が減少する中で、EV関連事業を強化するのが狙い。
ENEOSは全国1万3000カ所のサービスステーション(SS)を生かせる次世代型エネルギー供給と地域サービス事業を検討してきた。2021年5月に両社でEV事業の協業の検討を開始。ENEOSはSSに17基の急速充電器しか保有しておらず一気に全国展開できる。合わせて高速道路サービスエリアなどに急速充電器を25年度までに1000基、30年度時点で最大1万基を目指す計画を公表した。
また5月15日から横浜市都筑区の横浜港北インタートラックステーションで、太陽光発電と蓄電池を組み合わせた実質再生可能エネルギー電力による高出力充電器の実証を開始した。8年間の実証だが、経済性や有用性などが確認できた時点で横展開する方針。
日刊工業新聞2022年6月7日