- # スペースエンターテインメントラボラトリー
- # 固定翼飛行ロボット(ドローン)
- # 「HAMADORI6000」
- # 「HAMADORI3000」
- # 全地球測位システム
- # 水素燃料電池
- # 不審漁船
防衛省や海上保安庁から引き合い。来年の初飛行目指す航続距離740kmのドローンがスゴイ
不審船監視など
スペースエンターテインメントラボラトリー(東京都大田区、金田政太社長)は、飛行艇型の固定翼飛行ロボット(ドローン)で、現行機種より滞空時間や航続距離を大幅に伸ばした長距離飛行タイプ「HAMADORI6000」の初飛行を2022年3月に目指す。長距離飛行するため水素燃料電池を搭載し、8時間飛べて740キロメートルの航続距離を狙う。排他的経済水域の200カイリ(約370キロメートル)地点まで往復可能で、不審漁船監視や海上遭難者の捜索、地震予知の海洋プレート監視などの需要を狙う。
飛行艇型のため海や川、湖、屋外プールなど水のある場所から手軽に離着水でき、マルチコプター型の陸上ドローンのように飛行場の制約を受けない。
現行機種「HAMADORI3000」は波の高さが1・5メートルあっても離着水可能で、1―2秒あれば離水できる。全地球測位システム(GPS)利用とリチウムイオン電池搭載で2時間、自動飛行できる。全長1960ミリメートル、翼幅3100ミリメートル。離陸重量も18キログラムと軽い。翼は中央付近で取り外せる構造になっており、一般の船舶や巡視船のほか小型漁船にも搭載できる。実際「海上保安庁や防衛省から引き合いが来ている」(スペースエンターテインメントラボラトリー)という。
長距離の6000型は全長3000ミリ―4000ミリメートル、翼幅5000ミリ―6000ミリメートルに機体寸法を大型化し、水素燃料電池で電動モーターを回して飛行する。音が静かなため夜間の密漁者監視などに使える。物体認識・自動追従機能を備え、不審漁船などをロックしてカメラ、赤外線センサーでそのまま追跡できる。
日刊工業新聞2021年8月24日