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渋沢栄一アンドロイドで復活、来春お披露目

渋沢栄一アンドロイドで復活、来春お披露目

夏目漱石のアンドロイド(中央)と同じ製作技術でつくられる

 渋沢栄一がアンドロイドで復活―。埼玉県深谷市は同市出身の渋沢栄一のアンドロイドを製作し、2020年4月にお披露目する。24年に刷新される新1万円札の肖像に渋沢が採用されるなど渋沢への注目度が高まる中、渋沢の存在を感じながら「楽しく学んでもらう」(小島進深谷市長)のが狙い。

 渋沢アンドロイドは、立位と座位の2体を制作する。約150センチメートルの等身大とし、声は本人の肉声を参考に声優の声で人工音声を作る。立位は20年に渋沢栄一記念館、座位は22年に旧渋沢邸「中の家」に設置する。1体目となる立位は「論語と算盤」などの講話を行う。

 渋沢アンドロイドは大阪大学大学院基礎工学研究学科の石黒浩教授が技術指導し、アンドロイド開発のエーラボ(東京都千代田区)が製造する。

 渋沢アンドロイドは、深谷市出身のドトールコーヒーの鳥羽(とりば)博道名誉会長の発案。鳥羽名誉会長の寄付金1億円を財源に制作する。アンドロイドの制作費は8250万円だが、残りは経費や渋沢の顕彰事業費に使う。(さいたま)
日刊工業新聞2019年10月7日