「初回購入特典」を繰り返し狙うEC不正利用者、AIが突き止める

インフォコム「アットスコア」展開

 インターネットの普及で通信販売が身近になった。一方、注文した商品の到着後、コンビニエンスストアなどで代金を支払う「後払い」は取引全体の約3割を占めるとされる。

 インフォコムは、通信販売の後払い決済などの与信審査を人工知能(AI)で自動判別するクラウド型サービス「at score(アットスコア)」を展開する。

 背景には未払いリスクを防ぐため「決済代行事業者からのニーズ」(嶋田正彰エンタープライズ事業本部LAソリューション部サービス&ソリューション推進グループ課長)があり、同サービスを開発した。

 最近では未払いリスクに加え、化粧品や健康食品で“初回購入時に割引”といった特典を繰り返し得ようとする利用者がおり、電子商取引(EC)事業者にとって悩みの種となっている。

 こうした不正購入者は「荷物は受け取りたいが、特定されたくない」(同推進グループの宇都宮健真上級主任)ため、EC事業者が氏名や住所を検索した際に同一視されないように表記を若干変えて注文することが多い。

 アットスコアでは与信エンジンと事業者が保有するデータを融合する。住所や氏名、電話番号、メールアドレス、購買履歴などを元に与信エンジンがスコアを算出。スコアのマイナス点数が大きくなるほど不正リスクが高くなる仕組みだ。「配達員が商品を届ける場所を予測できるように表記を微妙に変える」(嶋田課長)といった不正検知も可能。スコア算出の結果は「OK」、「NG」、「保留」で区分けできる。

 現在は大手通販事業者などでテスト運用されており、着実な普及を目指す。(浅海宏規)

日刊工業新聞2019年11月8日

  

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