スマホのバイブにイノベーション。効率化でエネルギー5分の1に
電通大が開発。フイルムだけ振動させる
電気通信大学大学院情報理工学研究科の中村拓人大学院生と梶本裕之准教授らは、スマートフォンなどの振動を効率的に伝える技術を開発した。筐体(きょうたい)全体を振動させるのではなく、筐体にフィルムを張ってモーターでそこだけを振動させる。フィルムが軽いため、電話の着信時やゲームなどのプレー中に振動させるエネルギーを節約できる。実験では5分の1以下に抑えることができた。
一般的にスマホの筐体を振動させる際、手や指以外に筐体全体に振動が伝わってしまう。フィルムだけを振動させれば、質量が小さいため省エネになる仕組みだ。
スマホやゲームコントローラーなど持ち方が決まっている機器なら、指が触れる場所にフィルムを配置すればいい。
検証用にモーターで金属フィルムを振動させるデバイスを試作した。振動子で筐体を振動させた場合と、金属フィルムを振動させた場合とで同程度の振動を感じるように出力を調整した。
すると200ヘルツの振動はフィルムでは消費エネルギーが5分の1以下になった。100ヘルツでは約2分の1、50ヘルツでは約10分の1だった。
モーターでフィルムを特定の方向に引くことで、ユーザーに力や方向を提示することも可能。計測すれば、ユーザーの入力装置としても機能する。
スマホやゲーム機器への組み込みやアクセサリーとしてメーカーなどに提案する。
一般的にスマホの筐体を振動させる際、手や指以外に筐体全体に振動が伝わってしまう。フィルムだけを振動させれば、質量が小さいため省エネになる仕組みだ。
スマホやゲームコントローラーなど持ち方が決まっている機器なら、指が触れる場所にフィルムを配置すればいい。
検証用にモーターで金属フィルムを振動させるデバイスを試作した。振動子で筐体を振動させた場合と、金属フィルムを振動させた場合とで同程度の振動を感じるように出力を調整した。
すると200ヘルツの振動はフィルムでは消費エネルギーが5分の1以下になった。100ヘルツでは約2分の1、50ヘルツでは約10分の1だった。
モーターでフィルムを特定の方向に引くことで、ユーザーに力や方向を提示することも可能。計測すれば、ユーザーの入力装置としても機能する。
スマホやゲーム機器への組み込みやアクセサリーとしてメーカーなどに提案する。
日刊工業新聞2017年5月17日