ポーラ化成工業（横浜市戸塚区、釘丸和也社長）とＮＴＴクラルティ（東京都武蔵野市、浅野彰社長）は、視覚障がい者が化粧品の感触づくりに携われる官能評価試験を確立した。障がい者のための評価の手法と必要なサポートを整備。実際に評価できることと試験がスムーズに行えることを確認した。障がい者の持つ力を生かす機会の拡大につなげる。

視覚障がい者が試験方法を検証し、試験での障壁を精査して評価手法などを整備した。障がい者の女性が３６人が参加して官能評価試験を実施。化粧品ごとの感触の差を評価できることを確認した。さらに視覚障がい者が晴眼者とは異なる評価傾向を有することも分かった。視覚に影響されずに評価できる点や、感触に対する注意の払い方の違いによる可能性があるという。新しい切り口 による有用な発見や研究の糸口につながる。

ポーラ化成工業は「触る」ことから情報を得ている視覚障がい者の特性に着目。化粧品開発に欠かせない「感触づくり」は視覚障がいを問わず活躍できる場になるとしている。