ボッシュが30億円投資、「電動ブレーキブースター」栃木で生産開始
ボッシュ(東京都渋谷区、クラウス・メーダー社長)は、栃木工場(栃木県那須塩原市)で電動ブレーキブースター(写真)の生産を始めた。約30億円を投じて生産設備を整備した。2023年に100万台、29年に150万台まで生産量を拡大する計画。電動車や自動運転車などの需要を取り込む。
生産に乗り出したのは、モーターで油圧ブレーキの昇圧をサポートする「iBooster(アイブースター)」。衝突被害軽減ブレーキの性能向上や回生効率化などにつながる。
日本以外ではメキシコ、ポーランド、ドイツ、中国の工場で量産している。13年に生産を始め、累計生産台数は約2200万台。既に自動車メーカー20社以上に導入されている。26年には世界で約1100万台の生産を見込んでおり、そのうち約6割を日本の自動車メーカーに供給する計画だ。
独ボッシュシャシーシステムコントロール事業部のウルリヒ・シュミット製造担当役員は「栃木の生産設備は海外の生産拠点よりも自動化が進んでいる。日本の顧客の要求に迅速、柔軟に対応し、製品供給の安定化に貢献したい」と話す。
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日刊工業新聞 2022年9月22日