日本のAED“標準マーク”が赤色の理由
国際標準化機構(ISO)では緑が基調とされている
経済産業省は、自動体外式除細動器(AED)の設置場所を示す案内用標準マークのデザインを決めた。国内で赤色のAEDが多数を占めるため、緑を基調とする国際標準化機構(ISO)のマークとは異なり、赤系の配色を採用した。標準マークで国際標準と大きく異なるデザインの採用は珍しい。経産省は日本工業規格(JIS)に基づく国内向けの標準図記号として、7―8月ごろに制定する方針だ。
国内AEDメーカーが出荷品の大部分を赤系にしている実情を踏まえ、日本独自の配色にする。またISO版は文字情報がないが、JIS版では「AED」の文字をマークに盛り込むのも特徴だ。経産省が国内外約1000人を対象にISO版との比較試験を行ったところ、日本人の約94%が赤系で文字入りのマークを選んだため、採用を決めた。
経産省は2020年の東京五輪・パラリンピックなどによる訪日客増加に向け、さまざまな案内用標準マークをISO版に近づけるべく改正しており、今回のような独自デザインの採用は例外的。AEDマークの比較試験でISO版が普及する英国や中国の被験者は約5割がISO版を選んだため、独自デザインへの慎重論もあったが、実利を重視する形で新デザインが決まった。
国内AEDメーカーが出荷品の大部分を赤系にしている実情を踏まえ、日本独自の配色にする。またISO版は文字情報がないが、JIS版では「AED」の文字をマークに盛り込むのも特徴だ。経産省が国内外約1000人を対象にISO版との比較試験を行ったところ、日本人の約94%が赤系で文字入りのマークを選んだため、採用を決めた。
経産省は2020年の東京五輪・パラリンピックなどによる訪日客増加に向け、さまざまな案内用標準マークをISO版に近づけるべく改正しており、今回のような独自デザインの採用は例外的。AEDマークの比較試験でISO版が普及する英国や中国の被験者は約5割がISO版を選んだため、独自デザインへの慎重論もあったが、実利を重視する形で新デザインが決まった。
日刊工業新聞2019年3月6日