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近畿大がクラウドファンディングで養蜂プロジェクト

大学×ベンチャーでオープンイノベーション広がる
近畿大がクラウドファンディングで養蜂プロジェクト

14年から手がける養蜂プロ(近畿大提供)

 近畿大学はウェブ上で多様な人から資金を集めるクラウドファンディングを活用した研究支援を始めた。第1弾として、クラウドファンディングのサイト運営を手がけるCAMPFIRE(キャンプファイヤー、東京都渋谷区、家入一真社長、070・5374・2777)と提携し、研究材料のハチミツをつくる養蜂プロジェクトに資金を提供する。研究予算が取りにくい分野や地域連携、学生サークル活動に活用する。

 近畿大はクラウドファンディングを運営するキャンプファイヤーのサイト内に大学のページを開設。月に1件程度の案件を上げ、同大教員らの資金調達を支援する。

 まず近畿大工学部(広島県東広島市)が学科を越えて2014年から手がける養蜂プロジェクト「近大ハニー」に適用する。ハチミツに含まれる有用微生物の探索や、ハチミツの創傷治癒効果による衛生材料の研究開発を推進するのが狙い。ミツバチの巣箱1群を調達する予算20万円を1単位に、10群分の資金を集める計画だ。ハチミツ作りに成功した場合、資金提供者は提供額に応じてハチミツの現物を受け取る。
日刊工業新聞2016年7月7日
前田亮斗
前田亮斗 Maeda Ryoto
大企業とベンチャー企業が組んで新たしいビジネスを生み出す「オープンイノベーション」が日本でも活発になってきてるが、大学はじめ、自治体などの公的機関でももっとオープンイノベーション的なアプローチが必要だと思う。