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サントリー、新しいマネジメント体制の意味するもの

創業家の鳥井信宏氏がホールディングスの副社長に。中長期戦略担う
サントリー、新しいマネジメント体制の意味するもの

左から鳥井氏、佐治会長、新浪社長

 サントリー食品インターナショナルは10日、2016年4月1日付で、鳥井信宏社長が持ち株会社のサントリーホールディングス(HD)の代表取締役副社長に就任する人事を発表した。サントリー食品の社長には小郷三朗副社長(61)が昇格する。同時期に、自動販売機事業などを専門に手がける新会社「サントリービバレッジソリューション」も100%出資で設立する。

 16年3月下旬に開催を予定する株主総会後の取締役会を経て正式決定する。鳥井氏はサントリー食品にも取締役として残る。

 鳥井氏のサントリーHD副社長就任で、HDの副社長は内藤俊一氏、相場康則氏を入れて計3人となる。また、代表権を持つのは佐治信忠会長と鳥井信吾副会長、新浪剛史社長を入れて計4人体制となる。

 サントリー食品社長に昇格する小郷氏は、酒類の首都圏、近畿の営業本部長やサントリー食品では食品事業本部長を務めた。その豊富な経験を海外ブランド強化と国内拡大に生かす。

 同時期に設立する自販機事業の新会社の社長には、サントリーフーズの土田雅人社長が就任。フーズの新社長には、同社の内貴八郎専務が昇格する。

 サントリー食品は7月に日本たばこ産業から自販機事業会社を約1500億円で買収。事業基盤が拡大しているため、店売りは子会社のサントリーフーズ、自販機は新会社と役割分担し、意思決定を迅速化する。
日刊工業新聞2015年12月11日3面
日刊工業新聞記者
日刊工業新聞記者
 HD〝鳥井信宏社長〟体制への秒読みに入ったってことでしょうか?海外ではビール世界最大手のアンハイザー・ブッシュ・インベブ(ベルギー)が同2位の英SABミラーに約13兆円で買収提案。さて、世界で戦うには規模が必要な局面に入ってきました。国内ではキリンとサントリーがどう動くか。統合交渉が再燃するか。社長人事と絡んでビール業界は複雑な状態ですね。