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【今週のリケジョ】エレ製品の生産ライン設計

東京コスモス電機 小島朱理さん
 東京コスモス電機の小島朱理さん(24)は4月で入社3年目。自動車向けセンサー部品、フィルムヒーターなど自社のエレクトロニクス製品の生産ラインを設計する。「仕事が楽しくて、ほぼ趣味」と笑顔を見せながら、「いまの仕事は製品性能を左右する」と生産設備のプロフェッショナルを目指す。

モノづくり、一貫工程知る


 仙台市出身。山形大学工学部システム創成工学科機械システム工学専攻に進みました。大学では3次元CADのほか、旋盤やフライス盤を操作して金属加工の基礎も学びました。私が所属している生産技術課はプレス機や金型、搬送装置などのユニットを組み合わせて生産ラインを設置していくのですが、その過程で設計図面と合わない、ほんの少しの差が生じた場合には、自分で機械を操作してネジ穴をあけたり部材を切削したりして大学で学んだ金属加工を現場の調整力に生かしています。

 入社前は製品設計に携わりたいと思っていましたが、製品を生み出す設備設計の世界を知り、設計からユニットの組み立て、工場への据え付けなどモノづくりの一貫したプロセスに関われる魅力にはまっています。最近、製品の歩留まりやタクトタイム向上を目的に、良品と不良品の選別にピッキングロボットを採用したシステムを提案し採用されました。次の課題解決への励みになります。

 分からないことや疑問は後回しにしないですぐに先輩や上司に聞くタイプ。入社3年間は先輩社員がマンツーマンで指導してくれる「新入社員育成プログラム」制度があるので安心です。現在は生産ラインの一部分を担当しています。10―15メートルある生産ラインを一人で任されるようになるのが目標です。

休日はバイクに乗って気晴らしします。家事も好き。洗濯中に食器洗いや掃除をしなくてはなどと、つい段取りやタクトタイムを気にしてしまいます。

         

(文・写真=相模支局長・石川暁史)
日刊工業新聞2019年3月18日