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【新型コロナ】研究は止まらない!ロボカップのシミュレーション競技、遠隔で今夏開催

ロボカップ日本委員会(会長=岡田浩之玉川大学教授)は遠隔で参加するロボット技術開発競技会を今夏にも開く。ロボットシミュレーションの競技種目に加え、標準プラットフォームとなる機体を用意し、世界中からアクセスして技術を競う実機種目も用意する。展示会や技術開発コンテストなどの、さまざまなイベントが新型コロナウイルスの影響で中止に追い込まれている。研究開発や人材育成を止めない仕組みとして注目される。

ロボットの研究開発はハードウエア技術とソフトウエア技術の統合が重要なため、遠隔での開発が難しい。ただ世界では大学などの研究機関が活動を停止しており、研究の自粛が続くと人材育成が停滞する懸念があった。

そこでロボカップのシミュレーション競技を中心に遠隔のコンテストを開く。サッカーやレスキュー、生活支援などのシミュレーション競技を想定。実際のロボットの機体は稼働させないが、頭脳を競うことになる。

同時に家庭支援ロボは標準機を利用した競技種目を立ち上げる。トヨタ自動車の「HSR」やソフトバンクの「NAO」が、世界に標準機として供給されているため、各国で頭脳を開発しやすい。

日本に実機会場を設け、海外チームが開発した頭脳をダウンロードして課題を競う。会場に研究者や技術者が集まらないため、機体を運用する必要最小限の人数でコンテストを開ける。標準機に合わせて技術を開発するため、チーム間で技術を交換しやすい。技術開発の加速とグローバルな人材育成を狙える。

同委員会は今夏の開催に向けて調整を始めた段階。シミュレーション種目は実際の大会よりも参加者数を増やせるが、実機種目は限界がある。詳細を固めて海外からの参加チームを募る。

ロボカップ日本委員会は3月に「ロボカップジャパンオープン2020あいち」を愛知県で開催する予定だったが、新型コロナの感染拡大で中止。ロボカップ世界大会も延期となっている。

日刊工業新聞2020年4月15日

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