次世代半導体パッケージ研究で新組織、レゾナックが米で構築へ
レゾナックは2025年以降に米国で次世代半導体パッケージ実装技術に関する研究開発コンソーシアムを構築する方針だ。25年をめどに米国に新設する研究開発拠点を活用し活動することを想定。コンソーシアムの参画企業と後工程における最適な半導体材料の組み合わせを研究し、商品力や提案力を強化する。次世代半導体の先進地域である米国で他社との協業を加速させ、世界の半導体材料開発をリードする。
レゾナックは米シリコンバレーに半導体材料などに関する研究開発拠点を新設する予定で、地の利を生かして現地などの半導体後工程関係に関わる企業を中心に参画企業を集める考え。コンソーシアムは日本で構築・運用しているコンソーシアムと同様の活動を想定しており、今後具体的な組織を検討する方針だ。
同社は半導体材料事業を主な成長領域として展開する。米国では自国内で半導体サプライチェーン(供給網)を構築する動きが顕在化しており、コンソーシアムの構築・運用と並行し、現地の半導体デバイスメーカーや先端半導体設計を手がける会社などの需要にきめ細かく対応できるようにする。
日本では次世代半導体パッケージ実装技術に関するコンソーシアム「ジョイント2」の事務局を担当。23年11月には半導体製造装置メーカーのAIメカテックが新たに加わり、ジョイント2の参画企業は14社となった。商品力や提案力の強化に向け、コンソーシアム内で連携を強化し、主に後工程における最適な半導体材料の組み合わせを研究する考えだ。
また同社は半導体技術開発を推進する米国の半導体コンソーシアム「TIE」に日本企業として初参画している。一連の活動を通じ、先進的な開発体制を強化して半導体材料の開発でリードし持続的な成長につなげる。
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日刊工業新聞 2024年01月26日