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【初心者向け】知っておいて損はない、自動車の基礎知識

ざっくりわかる!業界基礎知識 自動車編

4.懸架・制動系部品(サスペンション、ブレーキ)

車体の足回りであるタイヤ周辺の部品を指す。車体の速度を制御したり、安全性を維持する役割がある。 主に、速度の減速や停止を担う「ブレーキ」や、路面の凹凸によって受ける衝撃を吸収する「ショックアブソーバ」、車体の位置を定め安定性を保つ「サスペンション」などで構成される。

国内主要企業による懸架・制動装置部品の2019年度の出荷額は約7700億円(自動車部品工業会「出荷動向調査」)。

サスペンションを作るには特に多額の設備投資が必要なため、系列メーカーごとの取引が中心だ。また、ブレーキ分野では世界的な事業展開が進められ、曙ブレーキは海外での売上が約6割を占める。ホンダ系サプライヤー3社と日立オートモティブシステムズが経営統合して誕生した日立アステモやトヨタ系のアドヴィックスなどもこの領域の部品も手がけ、系列との取引を主力にしている。

なお、日本では2021年11月から、前方の停止車両に衝突しないようにするなどの「自動ブレーキ」の搭載義務化が始まる。同様の流れは欧州連合(EU)でも進んでいる。国連欧州経済委員会(ECE)は搭載が義務づけられると、EUでは年間1500万台以上、日本では同400万台以上の新車が対象になるとしている。自動運転が〝当たり前〟になる時代に備えた、競争力のある製品が求められる。

【国内関連メーカー】
KYBエフテック曙ブレーキヨロズアドヴィックス日立アステモ

【5.内外装品】(5/5)

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