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【初心者向け】知っておいて損はない、自動車の基礎知識

ざっくりわかる!業界基礎知識 自動車編

2.駆動系部品(ドライブトレーン)

エンジンによって生み出された力を、自動車の推進力として車輪に「伝える」役割を持つ。エンジンの出力を損なわず伝え、平地や坂道など状況に応じて力を調整できるかがポイントで、車の走行性能や乗り心地を大きく左右する。

減速比(ギア比)を制御して、エンジンのトルクや回変数を最適な状態に変換する「トランスミッション」や、動力伝達を担う「トルクコンバーター」、タイヤの回転軸である「ドライブシャフト」などが主な構成部品。性能はさることながら、軸受けや歯車など部品一つひとつに精度が求められ、生産には高度な技術が必要だ。そのため、業界全体で海外への生産移転が進む中でも、駆動系部品は国内生産し、海外拠点に輸出しているメーカーも多い。

国内主要企業による駆動系・操縦装置部品の2019年度の出荷額は約4兆2000億円。うちトランスミッション関連の出荷額が半分以上を占める(同)。

ただ、電気自動車(EV)は、モーターで推進力を制御できるため、トランスミッションが不要になる。関連部品の需要も大幅に減少することが見込まれる。来たる電動化時代を見据え、メーカー各社は技術開発を進めている。特に、モーターや変速機、差動装置などをユニット化したEV用部品「eアクスル」に関連する投資は活発化するとみられ、今後の動向が注目される。

【国内関連メーカー】
デンソージェイテクト日本精工武蔵精密工業ユタカ技研アイシン日立アステモ

【3.電装品】(3/5)

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