校外学習や遠足を遠隔で体験
凸版印刷は、学校と遠隔地を4K映像でつなぐ校外学習支援サービス「IoA学園」の提供を20日に始める。ロボットなどを介して離れた場所でも現地にいるような体験ができる「IoA(能力のインターネット)」を駆使して、公共施設や工場などの見学、スポーツイベントへの参加といった体験学習を支援する。価格は機材1式のレンタルで15万円(消費税抜き)から。機器の他にも、企画立案や運営も手がける。
4Kカメラや飛行ロボット(ドローン)の操作、現地の説明員が装着した専用デバイスで遠隔地の映像や音声を取得。教室などに設置したディスプレーにすぐに表示して、距離や時間、身体的な制約にとらわれない体験学習を提供する。将来は第5世代通信(5G)を活用する予定。観光や不動産などへの展開も見据えており、2025年度までに関連受注を含めて50億円の売り上げを目指す。
双葉町立双葉南・北小学校(福島県いわき市)で20日に実施する「2019バーチャルふるさと遠足」に同サービスを提供する。東日本大震災で多くの範囲が帰還困難区域に指定された同町の復興の様子を、同校の児童が見学・体験する。凸版印刷では、今後福島県内の小中高校の約800校を起点に、全国の学校現場へIoA学園を展開する。
「IoA学園」のサービスイメージ(同社発表資料から)