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化学反応シミュレーション速度10万倍以上、レゾナックがAIで半導体材料開発を効率化

化学反応シミュレーション速度10万倍以上、レゾナックがAIで半導体材料開発を効率化

CMPスラリーによりシリコンウェハー表面が研磨される際のシミュレーション

レゾナックは人工知能(AI)を活用した最先端シミュレーション技術を生かし、半導体材料開発を効率化する。材料開発のシミュレーションとして一般的な計算手法「第一原理計算」とAIを融合した新技術「ニューラルネットワークポテンシャル(NNP)技術」を活用する。

NNP技術をCMPスラリーによる半導体回路の研磨メカニズムのシミュレーション(イメージ)に導入し、ナノメートル(ナノは10億分の1)規模で複雑な界面の挙動を可視化。実験だけでは捉えにくい研磨メカニズムを詳しく理解できたという。

NNP技術は、これまで難しかった化学反応のシミュレーションを第一原理計算と同程度の精度を維持しながら、10万倍以上の速度で実施できる。複雑な半導体製造プロセスで起きている材料の挙動を解明し、新材料開発期間の大幅な短縮につなげる。


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日刊工業新聞 2024年8月21日

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