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ロームが出資、米半導体スタートアップが開発する技術

ロームは米半導体スタートアップ「シルク・テクノロジーズ」(カリフォルニア州)に資本参加した。米シルクは低コストで低消費電力のICチップ型LiDAR(ライダー)を開発しており、ライダー向けレーザーダイオードなどを手がけるロームは技術的に親和性が高いとして出資に踏み切った。調達資金は生産能力の増強や製品開発の強化に活用する。

米シルクは周波数連続変調(FMCW)方式を採用したライダーを開発している。光の周波数を変えながら連続的にレーザー光を照射し、物体との距離によって変化する反射した信号の周波数を検知し、移動速度も計測できる。ライダーに必要なレーザーや検出器、光処理機能などをICに統合し小型化を実現した。

ロームは2021年にコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)活動として50億円の枠を設定。この枠組みから出資した。出資額は非公表。

CVC活動は新事業創出や市場、技術、アプリケーションの新規開拓を目的とする。IoT(モノのインターネット)技術を活用した工場のオペレーションシステムを手がける米ロシックスや、窒化ガリウム(GaN)パワー半導体の開発を手がける台湾アンコラ・セミコンダクターズなどに出資している。


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日刊工業新聞 2024年2月13日

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