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ロームが初の「SiCウエハー」国内生産

ロームは1日、炭化ケイ素(SiC)パワー半導体の生産拠点として2024年稼働予定の宮崎第二工場(宮崎県国富町)で、同半導体の材料となるSiCウエハー基板も生産する方針を明らかにした。同社がSiCウエハーを国内生産するのは初めて。直径8インチのウエハーを生産予定で、主に自社で活用する。

京都府内で開催された決算説明会で松本功社長が明らかにした。同工場は出光興産子会社のソーラーフロンティア(東京都千代田区)から取得予定の旧国富工場で、近く取得が決まる。ロームとして最大規模の生産拠点となり、稼働時から8インチウエハーラインでSiC半導体を量産する計画。同社は09年に買収したドイツ子会社でSiCウエハーを生産するが、国内でも生産し、能力増強とともに事業継続計画(BCP)にも対応する。

松本社長は同社が参画する東芝買収についても「東芝の半導体事業は当社と親和性が高い」と言及した。


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日刊工業新聞 2023年11月02日

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