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SBIは過去最高益…主要証券10社は全社増収、新NISAの影響は?

SBIは過去最高益…主要証券10社は全社増収、新NISAの影響は?

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※自社調べ

証券会社の業績は回復傾向が続いている。大手・準大手の主要10社の2023年4―12月期連結決算は、いずれも増収で経常増益または黒字転換となった。約34年ぶりの高水準で推移する株高は市場の活性化につながり、個人(リテール)の取引への動機付けに寄与した。1月に始まった新しい少額投資非課税制度(NISA)と合わせて、個人マネーを投資と資産運用に向かわせ、各社の業績に中長期的に影響しそうだ。

SBIホールディングスは23年4―12月期の収益が過去最高を更新。純利益は前年同期比7・1倍だった。売上は年間1兆円を確実視する。委託手数料の比重を減らす施策を継続し結実しつつある。

野村ホールディングスは4―12月期の営業部門の税前利益が同3・5倍だった。人員再配置が奏功し「投資家からの多様なニーズに適したサービス・商品で手応えを感じた」(奥田健太郎グループ最高経営責任者〈CEO〉)とした。

大和証券グループ本社はリテール部門で資産管理型ビジネスモデルへの移行が進み、連結経常利益が同2・1倍だった。みずほ証券は米国拠点が好調で、部門別経常利益ではグローバル投資銀行が同2・6倍だった。

新NISA開始前の23年末は、各社とも問い合わせや口座の駆け込み開設の対応に追われた。口座獲得を伸ばすネット専業大手に対し、顧客ニーズに合わせた対面営業に力を注ぐ動きがみられる。

23年10月はSBI証券と楽天証券が国内株式の取引手数料を無料化。売買委託は差別化が難しくなり「長期で預かり資産を増やし顧客満足を追求する」(SMBC日興証券・吉岡秀二専務執行役員)戦略もあり、今後広まる可能性がありそうだ。

日刊工業新聞 2024年02月08日

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