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温室ガス排出、過去最少を3年連続更新の実情

環境省によると2020年度の日本の温室効果ガス総排出量(確報値)は前年度比5・1%減の11億5000万トンとなり、7年連続で減少した。新型コロナウイルス感染症の流行によって経済活動が停滞した影響が現れた。また再生可能エネルギーの普及が進み、算出を始めた1990年度以降、過去最少を3年連続で更新した。

部門別の二酸化炭素(CO2)排出量は、工場を含む産業部門が前年度比8・1%減の3億5600万トン、ビルなどの業務部門が同4・7%減の1億8200万トン、運輸部門が同10・2%減の1億8500万トンと企業活動に関連する排出が減少した。一方で家庭部門は在宅時間が増えた影響で同4・5%増の1億6600万トンとなった。電源に占める再生エネ比率は同1・6ポイント上昇の19・8%となり、排出抑制に貢献した。

20年度の総排出量は13年度比で18・4%減。現状の削減ペースだと30年度は45%減となり、30年度に46%削減する日本の目標達成が視野に入る。

日刊工業新聞2022年4月18日

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