垂直離着陸ドローンが東京湾を縦断した!

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垂直離着陸型のカイトプレーンと野波先端ロボティクス財団理事長

先端ロボティクス財団(東京都中央区、野波健蔵理事長)と千葉市、横浜市は、垂直離着陸が可能な飛行ロボット(ドローン)で東京湾を縦断する実証実験に成功した。準天頂衛星「みちびき」などを使用して制御しながら約50キロメートルを縦断し、稲毛海浜公園(千葉市美浜区)へ80万円相当の歯科技工物を輸送した。(千葉・八家宏太)

ドローンは横浜市金沢区幸浦を8時23分に離陸。逆風などの中を約1時間かけて飛行し、稲毛海浜公園へ到着した。大都市圏での物流ドローンの運用を想定し、稲毛海浜公園に設置した拠点「ドローンステーション」への垂直着陸にも成功した。

使用した機体は垂直離着陸型のカイトプレーンVK21―01「不死鳥」。離着陸時はプロペラの推進力を垂直・水平方向に使用し、飛行中はカイト(たこ)の揚力を生かして飛行する。最大時速は70キロメートルで、飛行可能時間は2時間だ。

測位システムには新たに、みちびきを使用して制御を高精度化し、2メートル四方のドローンステーションへの離着陸を可能にした。今後、2023年春までに1日1往復のドローン物流の実用化に向け、機体の速度向上やドローンステーションの自動化に取り組む方針だ。

【インタビュー】先端ロボティクス財団・野波健蔵理事長

―今回の実験の意義を教えてください。

「99・9%成功するつもりで準備してきたので、成功して良かった。向かい風などハードルもあったが、結果は100点満点だと思っている。23年春までの実用化に向けた課題は電動化だ。国連の持続可能な開発目標(SDGs)や脱炭素社会に沿う形でドローン物流を運用できるようにしたい。また、荷物の収納と配送の自動化などにも取り組んでいく」

―自動制御などIT運用もしましたが、手応えは。

「ITは今後の必須アイテムだ。今回は全地球測位システム(GPS)、全球測位衛星システム(GNSS)と準天頂衛星を使うことで、飛行精度を高めることができた。今後は複数台による編隊飛行の実用化に取り組み、運用コストの低減につなげたい」

―機体やシステムなどを日本製に統一していた狙いは。

「『日の丸ドローン物流システム』として運用したいとの思いからで、ドローン物流の実現による産業活性化につなげたい」

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