自動車やドローンの軽量化を後押し。強度繊維を使ったワイヤハーネス開発

デルタプラスが技術確立

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繊維電線を使用しても破断しないかしめ端子「バルーンバレル」の断面図(左)。右は通常の端子の断面図

デルタプラス(三重県東員町、三枝正季社長)は、ワイヤハーネス(組み電線)を軽量・高強度化する技術を確立した。電線を高強度繊維を使用した新開発の「繊維銅電線」に変更して重量を削減。同時に開発したかしめ端子で固定すると、かしめ強度は従来比3倍の50ニュートンとなった。早ければ2022年後半に量産体制を整えて事業化する。主力の自動車のほか、ロボットや飛行ロボット(ドローン)など軽量化が求められる分野に提案する。

繊維を使用した電線は軽量で径が細くなる半面、かしめ端子で固定すると破断することが課題とされた。そこで風船形状で隙間を作った端子「バルーンバレル」を開発。過度な圧力を風船形状の部分が吸収することで繊維電線の破断を防ぐ。

繊維銅電線は、中心に直径15マイクロメートル(マイクロは100万分の1)のアラミド繊維を192本束ねた集合体に、銅線を11本配置。スズでコーティングした。車載用で使用する直径0・85ミリメートルの電線と比べて、面積で30%、重量で53%削減できる。

同社は車載用や産業設備向けにワイヤハーネスを製造する。製造面では他社との協業も視野に入れる。

日刊工業新聞2021年9月16日

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