日特陶が開発した容量10ワット時の「全固体電池」がスゴい

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日本特殊陶業は、容量10ワット時を実現した非焼結型全固体電池(写真)を開発した。同社によると、実用化されている酸化物系固体電池と比べ最大100倍の容量という。またマイナス30度Cから105度Cの温度域で使用できるのも特徴。従来のリチウムイオン二次電池の使用可能な温度範囲は60度Cまでとされる。日特陶は今回の非焼結型全固体電池を自動車のECU(電子制御ユニット)のバックアップ用電源、運輸業者向けのアクティブRFID(無線識別)システムなどに提案する。

日特陶の非焼結型全固体電池は、独自に開発した酸化物固体電解質により、体積エネルギー密度で1リットル当たり300ワット時を達成した。サイズは30ミリメートルから110ミリメートルまで対応できるという。車載関連のほかに、不燃性という特性を生かし煙感知器などのセンサー向け、警報機器向けなどでの活用を視野に入れる。

また日特陶は、宇宙ベンチャーのispace(アイスペース)が2022年に計画している民間月面探査プログラムに参画しており、開発した非焼結型全固体電池に関して、世界初という月面での実証試験を行う方針だ。


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日刊工業新聞2021年5月25日

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