井関農機が水素燃料のトラクターを試作へ、CO2ゼロに対応

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井関はトラクターなどへの水素エンジン搭載を目指す

井関農機は2024年度までに水素を燃料とする小型トラクターの試作機を作り、実証試験などを経て商品化や大型化を検討する。世界で二酸化炭素(CO2)排出ゼロを目指す動きが広がり、対応製品をいち早く開発することで先行者利益につなげる。

井関農機は12年に愛媛大学と共同で、電動トラクターの実証実験を実施済み。さらに「水素燃料電池はすでに外販を前提としたものが登場している」(小野弘喜開発製造本部先端技術部長)とし、水素燃料の噴射制御など専門技術を持つ国内メーカーと組んで開発を進める。

水素、電動トラクターとも現時点では電池コストの高さやパワー、重量、充電ステーションの整備などの課題を抱えるが、自動車業界で電気自動車や燃料電池自動車の開発が進み、政府の補助金もあって性能向上、価格低減効果が期待される。

トヨタ自動車などが参加する「水素バリューチェーン推進協議会」には井関農機、クボタ、ヤンマーホールディングス(HD)グループも参画。クボタの北尾裕一社長は水素を燃料とする内燃機関について「まだコスト的には成り立たないが、追いかけていきたい」と意欲を示す。

ヤンマーHDはグループ会社のヤンマーパワーテクノロジー(大阪市北区)が舶用水素燃料電池システムの実証試験を開始。船舶で検証した水素のノウハウは農機に応用できる可能性がある。

日刊工業新聞2021年4月6日

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