欧州市場に電動化商品投入へ、井関農機の勝算

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欧州で販売しているトラクター型の道路清掃機。数年内に電動機投入を目指す

井関農機は欧州市場向けを中心に、電動化商品を投入する。景観整備向けに、電動の草刈り機や道路清掃機などのプロ用商品を数年内に発売する考え。家庭菜園やハウス栽培向けにも、電動のミニ耕運機などを投入する。井関農機は愛媛大学と共同で電動トラクターの研究を進めており、得られた知見を商品開発に生かす。

欧州市場では環境意識の高まりを背景に、自動車だけでなく草刈り機や道路機械分野でも電動化が加速するとみている。欧州の道路は道幅が狭いため、道路清掃機は日本のような大型車両でなく、トラクター先端に回転ブラシを付けたようなタイプが中心だ。

愛媛大と共同で2012年に行った電動トラクターの実証実験では、エネルギー消費量がディーゼルエンジン車比で7割削減できた半面、耕せる面積は3分の1しかなく、稼働時間の延伸やコスト削減が課題になっている。

一方、家庭菜園やハウス向けの電動ミニ耕運機は国内で09年に発売済み。クリーン性に加えて運転音が静かでエンジンオイルの交換が要らず、油臭もない長所がある。高価格のため販売が伸びなかったが、これらの商品特性が欧州の都市住宅地での拡販に役立つと予想する。

将来はリチウムイオン電池搭載などの電動機に加え、水素エンジンの農業機械も視野に入れる。環境意識の高まりで電池を作る工程や運送工程も含めた二酸化炭素(CO2)削減が問われるとみて、水素エンジンを研究する考えだ。

日刊工業新聞2021年3月1日

キーワード
農機 井関農機 電動化

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