清水建設が建築分野のロボット化や機械化工法を推進!4月に新組織
清水建設は4月1日、建築分野のロボット化・機械化工法の開発に特化した組織「ロボット・ICT開発センター」を新設する。新組織は開発や現場管理の担当など専任技術者30人で構成。グループ会社や技術連携する同業他社との協業を強化し、デジタル技術などを活用した自律型ロボット開発を加速する。建設業界では担い手不足や働き方改革の対応が急務で、効率的な技術開発と現場適用を強力に推し進める。
新組織は清水建設の生産技術本部に置く。センター長には印藤正裕専務執行役員・生産技術担当が就任する。既存建材の搬送用ロボット開発など職人技術を支援する「ロボティクス」、検査・入退場など現場管理技術を支援する「情報化施工」、ロボットの高度化技術の開発を目指す「デジタルファブリケーション」の3グループで構成する。
同社のこれまでのロボット開発は、1人の技術者が複数の部門・部署を兼務しながら機種・テーマごとにチームを組織。担当者は最大で10人程度だった。今後は新組織の専任を中心に開発業務を社内で水平展開。取り組み状況も見える化する。
加えて新組織を窓口に、ロボット開発で包括技術連携する鹿島や竹中工務店との提携拡大を図る。また同業の準大手・中堅や関連企業などで企業連合や、建機レンタル子会社のエスシー・マシーナリ(横浜市瀬谷区)などとも連携し、ロボットの普及を加速する。
清水建設は安全で高品質のロボット施工を実現することで、業界で課題となっている生産性の向上や省人化を推し進め、建設業の魅力向上につなげる。
日刊工業新聞2021年3月23日