鹿島がDX加速!「デジタル推進室」設置で作業の効率化・見える化強化へ

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鹿島が23年完成を目指しシンガポールで建設を進めている東南アジア拠点。「ザ ギア」も入居する

鹿島は、オープンイノベーションでデジタル変革(DX)を加速するための全社横断組織「デジタル推進室」を、2021年1月1日に立ち上げる。加えて新組織が同社のシンガポールにある技術・市場開拓の中核拠点とも連携し、海外事業の体制強化も進める。大手ゼネコンでは、作業現場のデジタル化などに向けたDXへの取り組みが活発化している。

デジタル推進室ではソフトウエアなどのIT企業や研究機関と連携し、DXによって作業の効率化・見える化や作業現場での円滑な意思疎通を目指す。建築、土木、開発事業など各分野の専門家で構成。鹿島は近く機構改革や人事を発表する。来春に発表する新中期経営計画の目玉施策と位置付け、オープンイノベーション強化を軸とし、同推進室に情報を集中・一本化する。IT企業や大学、研究機関など社外との連携を強化し、デジタル化を強力に推し進める。

現場の働き方の変革を視野に、デジタル化で発注者や現場の協力会社(下請け企業)との効果的な意思疎通を図るのが重点目標。効率的で安全な生産技術の開発も進める。

海外事業の拡大も後押しする。13年設置のシンガポール拠点「カトリス」と連携。同拠点はアジア各国の政府機関や大学、研究機関とネットワークづくりを展開してきたが、連携を機に「ザ ギア」と改称。海外拠点のハブとして業務を拡大する。各案件をBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)でつなげることや、エンジニアリング会社など企業買収やアジアの拠点づくりも担い、大型受注の獲得につなげる。

建設業界は少子高齢化に伴う技能労働者不足に直面し、デジタル化による生産性向上が急務だ。人工知能(AI)、IoT(モノのインターネット)など最新のデジタル技術を駆使した各種作業ロボットの導入、遠隔操作による建設機械の操作や検査業務などが不可欠になっている。

大手ゼネコンでは大成建設が10月、外部人材を登用する全社横断組織を立ち上げた。17日には清水建設が情報通信技術(ICT)ベンダーや設備機器メーカーなど19社との協業を発表し、連携をさらに拡大する方針を示した。各社ともオープンイノベーションによる各種業務のデジタル化を推し進めている。

日刊工業新聞2020年12月21日

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