清水建設が描く次世代型生産システムが本格稼働!溶接・運搬…進むロボットとの協働
清水建設は17日、東京都港区の「虎ノ門・麻布台プロジェクト」で、人工知能(AI)搭載の自律型建設ロボットと人が協働し工事を進める次世代型生産システム「シミズ スマート サイト」が本格的に稼働したと発表した。第1弾として投入した溶接ロボット「Robo―Welder=写真」は地下階の巨大な鉄骨柱を溶接する。鉄骨柱の板厚は100ミリメートルで、建設ロボットの溶接実績では国内で最厚。熟練の溶接工が柱1本当たり8人かかる作業を5人で対応し、省力化も確認した。近く地上階でも稼働する。
施工現場は「虎ノ門・麻布台地区第一種市街地再開発事業A街区新築工事」。地上階の溶接作業は14台のロボットを投入し、A街区全体で約1800キロメートルにおよぶ溶接長の約15%を代替する計画。上棟までに約500人の省人化と、夏場の溶接工の作業負荷の大幅削減を図る。
また、今夏には自動搬送ロボットが稼働する予定。地上階で資材を積載したパレットを荷受けし搬送用エレベーターに搭載、施工階のロボットがエレベーターから荷受けし所定の位置まで自動搬送する。計5台が連携し、4万体のパレットを搬送する。4本足の巡回ロボットも2022年早々に稼働する予定。
日刊工業新聞2021年2月18日