ホンダは軽自動車スポーツカー「S660」と、専用カスタマイズパーツを量産過程で装着・販売するコンプリートカー「S660　ModuloX」の生産を2022年3月に終了する。安全や騒音、環境など今後、さらに強化される各種規制への対応が難しいと判断した。

S660はホンダの研究開発子会社、本田技術研究所の設立50周年を記念した商品企画提案をきっかけに開発し、15年に販売開始した。軽スポーツ「ビート」の後継で、2シーターのオープンスポーツモデル。ミッドシップレイアウトならではのハンドリング性能などが特徴だった。累計で3万台以上を販売した。

S660の生産終了に伴い、ModuloXに機能美を追求した特別仕様車「バージョンZ」を設定し発売した。消費税込みの価格は315万400円。特別色に「ソニックグレー・パール」を設定。特別感を演出するインテリアの加飾アイテムを装備した。

また、S660のオーナー向けコンテンツをホームページに公開する。S660との動画や写真を会員制交流サイト（SNS）に投稿すれば、それらをつなぎ合わせた動画を制作、公開する計画。オーナーや開発者、製造者のエピソード、メッセージを盛り込む。