ガソリン車に+20万円で「軽ストロングHV」、ダイハツがコスト抑え普及目指す

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ダイハツは軽では初となるストロングHVを来年度めどに投入する(昨年に全面改良したタント)

ダイハツ工業は2021年度中をめどに、ガソリンを使わない電動走行が可能なストロングハイブリッド(HV)軽乗用車を市場投入する。低価格な軽乗用車の顧客ニーズに応え、ガソリン車より20万円程度の上乗せに抑える見込み。政府が進める脱炭素社会の実現に向け、30年代半ばに国内の軽を含む新車販売はすべてHVや電気自動車(EV)などの電動車両となる可能性がある。他社に比べ出遅れていた軽の電動対応を急ぐ。

ダイハツはトヨタ自動車の技術も活用し、HVやEVの開発を進めているが、投入時期は明らかにしていない。HVは21年度をめどに投入するが、EVは22年以降の投入になると見られる。

軽のHVはスズキなどが簡易式の「マイルドハイブリッド」車両を投入しているが、電気のみの走行などが可能な「フルハイブリッド」「ストロングハイブリッド」と呼ばれる本格的なHV方式の軽は製品化されていない。

軽自動車は100万円台前後の低価格帯であることが顧客の強いニーズであり、高価な電池などを搭載する電動車両化には高いハードルがある。本格的なHVは電池などのコストがさらに増えて利用者の負担となり、普及の妨げにもなり得る。

そのためダイハツは現在、電動車両を販売しておらず、ガソリン車の燃費向上などを追求して環境対応を図ってきた経緯がある。ただ、自動車の環境規制が世界で強まる傾向にあり、国内でも成長戦略の柱となりつつある。

ダイハツは軽自動車のトップメーカーとして、普及可能な価格帯でありながら環境性能も高いストロングHVを他社に先駆けて製品化し、軽の存在価値を高める。同社関係者も「顧客の求める価格帯を外すと普及できない」と見ており、20万円台という低水準の追加コストでHV対応を実現する方針だ。

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