「軽」って楽しむ自動車なんです!

東京モーターショーで新提案続々

  • 0
  • 0
スズキの「マイティデッキ」
 軽自動車を取り巻く環境は、増税など逆風が吹く。しかし小さな車に広い居住空間を確保したり、さまざまな機能を詰め込んだりする工夫は、新興国市場向けの車開発にも生きる。「第44回東京モーターショー」ではスズキやダイハツ工業、日産自動車が、「楽しさ」や「つながり」をテーマに軽の多様性と可能性を示した。
 
 自動可動するオープンデッキ(荷台)をテーブルにしたり、遊び道具を乗せたり。スズキのコンセプトモデル「マイティデッキ」は、かつて人気を博した軽ピックアップトラック「マイティボーイ」を彷彿(ほうふつ)とさせる。往年の車の利便性を受け継ぎながら、荷台の自動昇降技術やスマートフォンによる参加交流型サイト(SNS)との連動など先進性を兼ね備える。

 同社の軽自動車づくりの原点である「アルト」は5速手動変速機(MT)を搭載したスポーツモデル「アルトワークス」を公開。人気の「ハスラー」は新しいフロントデザインや新車体色を設定したモデルを「近く発売する」(鈴木俊宏スズキ社長)計画だ。

 女性がベビーカーを押しながら車に乗り込み、後部からは車いすのまま車内へ―。ダイハツ工業の「NORIORI(ノリオリ)」は、小さな子供がいる家庭向けの軽乗用車と、福祉車両を掛け合わせた。超低床フロアで乗り降りのしやすさを実現し、車いすにもベビーカーにとっても乗降しやすい構造となっている。

 一方、テラスモードや対面モードなどシートアレンジが多彩なコンセプトモデル「HINATA(ヒナタ)」は、母娘が仲良くなれる空間を表現した。「暮らしや家族のつながりの変化を考えた」(三井正則ダイハツ社長)提案となっている。

 日産自動車は2020年代以降に運転免許を取得する世代をターゲットにした軽電気自動車(EV)「テアトロフォーデイズ」を出展した。内外装は真っ白なキャンパスをイメージ。シートやインストルメントパネルはスクリーンになっており好みにアレンジできる。

 運転中はメーターや地図を映し出し、停止時は離れた仲間と旅先の風景をオンラインで共有しながらパーティーを楽しめる。この世代は「常にインターネットにつながっていて自分の経験を共有したい欲求が強い。車に対してもスマートフォンのようなツールを求める」(カルロス・ゴーン社長)。”つながる“世代に向けた、新たなクルマのあり方を提案している。

日刊工業新聞2015年10月30日 自動車面

COMMENT

明豊
執行役員 DX担当
デジタルメディア局長

制約があればこそ創造性が高まる。軽に限らず何にでも共通する。最近の「軽」は登録車以上に攻めている印象。

関連する記事はこちら

特集