”釘のない海の家”に参画する長谷萬「子どもたちが木材に親しむ環境を」

長谷川萬治商店副社長インタビュー

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安全な浜辺を目指して施工した「釘のない海の家」(長谷萬グループ提供)

長谷萬グループは木材の販売・加工、建築、木製品販売を手がける。木育や端材活用といった木材を通じた社会貢献活動を精力的に実施。2017年からNPO法人海さくら(東京都目黒区)の「釘(くぎ)のない海の家プロジェクト」に参画し、施工を手がけた。グループの長谷川萬治商店(東京都江東区、長谷川健治社長、03・5245・1151)の長谷川泰治副社長に活動のきっかけと今後の方針を聞いた。(市野創士)

―活動のきっかけは何ですか。

「木材は川や海に関係が深い。豊かな山林は海の美しさにつながるし、河川は材木運搬や貯木場として使われてきた。ゴミ拾いで海の美しさをつくる海さくらの理念に賛同し、地元深川で深川海さくらを設立し、月に1度ゴミ拾い活動をしている。釘のない海の家プロジェクトは、木材のプロとして貢献できることがあると思い参画した」

―どんな内容のプロジェクトですか。

「海の家は季節物で解体にはごく短時間しかかけられず、廃材の回収は万全ではない。回収されなかったクギは、何十年も浜辺に蓄積され、はだしで歩く浜辺では大変危険だ。海さくらは慶応義塾大学大学院の小林博人教授の設計・デザインで、クギを使わず合板をくみ上げる建築方法で海の家を築き、安全な浜辺を目指している」

―プロジェクトで担った役割は。

「ノウハウを持つ当社グループの施工メンバーとボランティアとで施工を手がけた。17年から20年まで毎年続けている。環境に配慮した木材活用事例の創出ととともに、地方貢献や社会貢献ができた。21年も5度目の取り組みをしたい」

―今後の活動方針を教えて下さい。

「炭素固定する木材は二酸化炭素(CO2)削減の観点からも注目度が高い。木材業界が活況になるためにも若い人たちに木材の良さを伝える木育活動や行事を実施している。当社は木材の端材を利用し、クギ・金具・接着材を使わない面材を開発した。今後は地域や学校に訴求し、子どもたちが木材に親しむ環境をつくりたい」

日刊工業新聞2021年2月24日

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