デザインや商品名担当の企画室は女性が約9割!埼玉・春日部の老舗菓子メーカー

三州製菓社長・斉之平伸一氏インタビュー

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包装ラインに導入したロボット(三州製菓提供)

「一人三役」働きやすい環境

三州製菓(埼玉県春日部市、斉之平〈さいのひら〉伸一社長、048・735・1151)は、せんべいなどの米菓やスナック、洋菓子の製造販売を手がける。高品質の高級品製造を会社の方針とする。企業理念の一つである社志の「すべてのものを真に活かす」を基に女性活躍推進を掲げつつ、働きやすい職場環境の整備を進める。斉之平社長に菓子製造の強みや女性活躍推進の取り組みなどを聞いた。(さいたま・阿部未沙子)

―高級品の製造に注力しています。

「独自性のある高級品の製造が創業時からの方針だ。当社にとっての高級品は国産米を使っている商品。価格が通常の菓子と比べて2倍ほど高くなるが、安心や安全を確保できる。国産米は日本人に親しみやすく、味もよいと思う」

―社員が働きやすい環境を整えています。

「担当の業務を含め三つの役割を担う制度『一人三役制度』を設けたことで、事務担当者が製造部門を手伝える。さらに30年ほど前から直筆のメッセージを添えた手帳を社員に配布している。『いつも頑張ってくれてありがとう』といった褒め言葉を書く。魂の入った手帳で社員に喜んでもらえている」

―女性活躍推進に注力しています。

「デザインや商品名などを考える企画室の社員は女性が約9割を占める。菓子を買うのは女性の方が多く、女性の目線で考えた商品が売れると思ったからだ。女性が企画を担当するようになって生まれたのが『揚げパスタ』という商品。今では全売上高に占める割合が約30%となり、年々増加傾向にある」

―自社設計の製造機械を導入しています。

「需要増加に伴い、新しい機械を自社で開発し、2年に1回程度の頻度で部分的に入れ替えている。商品の品質向上や生産量を増やすためだ。ヒット商品の一つである『揚げせんべい』も自社設計の機械で製造する」

―今後、注力する分野を教えて下さい。

「新型コロナウイルスの収束後は、インターネットによる通信販売が中心になるとの意見もある。当社も2020年3月ごろからネット通販に力を入れ始めた。今後は会員制交流サイト(SNS)を使った販売促進など新しいマーケティング手法も取り入れていく」

斉之平伸一氏

【ポイント/女性活躍に男性の協力】

三州製菓は女性登用に積極的な姿勢をみせる。20年11月末時点の管理職に占める女性社員の割合は約40%で、3年後に50%としたい考えだ。女性のキャリア継続には男性の協力が必要との方針で、育児休暇取得のため斉之平社長が男性社員らを説得することもある。働き方改革の一環で18年には工場の包装ラインにロボットを導入。20年6月期の売上高は約23億円。将来の売り上げ目標は新型コロナ収束後に正式決定するが、当面は50億円を目指す。

日刊工業新聞2020年2月15日

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