急成長のメディカル事業、グンゼ社長が狙う売上高2倍戦略

広地厚社長インタビュー

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グンゼの創傷被覆材「ペルナック」

アパレルEC販売、20%に

―アパレル事業の動向は。

「外出自粛の影響でレッグウエアが苦戦している。一方、インナーやホームウエアなどは巣ごもり需要で堅調だ。特にEC(電子商取引)販売が伸びている。今後、競争力が低かったレディースインナー商品の比率を高めていく。これは自社の働き方改革や女性活躍とも大きく関係する。グンゼは男性下着メーカーの印象が強い。女性向け商品が女性活躍のフィールドを広げることにつながる」

―ECはアフターコロナでも重要な販売チャンネルです。

「自社ECでの反響を店舗販売や卸売りにフィードバックできる効果も出ている。第1弾の目標として、アパレル事業に占めるEC販売を20%に伸ばす。3月に自社ECサイトの基盤システムを大きく変更する。消費者がレスポンスにストレスを感じないくらいにサイトの質を上げたい」

―組織補強材や骨接合材、人工皮膚を手がけるメディカル事業は成長が期待できます。

「30年に事業規模を現状比2倍の200億円にしたい。新型コロナウイルス感染拡大で手術が減って販売は落ち込んだが、どうしても当社製品が必要な場面はある。ひどい状況ではない。また、19年に子会社化したメディカルユーアンドエイは、グンゼより営業力がある。同社の扱う製品とグンゼの低刺激インナーをセットで販売するなどの取り組みを始めている」

―プラスチック分野の基幹工場である守山工場(滋賀県守山市)を、廃プラを一切排出しないゼロ・エミッションを実現した資源循環型工場(サーキュラーファクトリー)へ転換します。

「20年度から、24年度の完了までに100億円を投資する。太陽光発電や熱効率を高める仕組みを取り入れる。すでに緑化型駐車場を完成した。フィルム再生産の過程では不純物が混入するので、最先端技術を集結して準備している。生産性を上げることはサステナブルにつながるので、当然取り組む」

【記者の目/メディカルなど次の一手注目】

グンゼの21年3月期の当期利益は、前期比52・1%減の21億円を見込む。新型コロナの影響を受ける中でも、自社ECの強化や資源循環型工場実現に向けた投資など、今後の持続的成長を見据えた取り組みは欠かさない。不透明感は続くが、成長が期待されるメディカル事業などの次の一手に注目したい。(大阪・友広志保)

日刊工業新聞2020年2月12日

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グンゼ

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