ファナックが「AIサーボモニタ」開発、膨大なトルクデータを分析して異常度を可視化

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ファナックは、サーボモーターの挙動から工作機械の主軸や送り軸の故障予兆を検知できる機能「AIサーボモニタ」を開発した。4月から一部機能の出荷を開始する。同社では人工知能(AI)を活用した故障監視の取り組みを加速。今後もセンサーデータと連携した予兆検知などの製品化を進めていく。

AIサーボモニタでは、モーターから出る膨大なトルクデータをAIで分析して、異常度を可視化する。数値制御(NC)装置のアプリケーション(応用ソフト)として展開。加工ライン全体の長時間停止につながる、工作機械の突然の故障などを未然に防ぐ。

工作機械の正常動作中にモーターのトルクデータを学習し特徴量を取り出した上で、正常な状態の学習モデルを作製する。稼働中のトルクデータを正常な状態のモデルと比較し異常度を算出。振動センサーなどが必要なくモーターの負荷だけで判断できるため、コスト削減や信頼性の向上が期待できる。故障前のメンテナンスを実現し、機械稼働率向上にも寄与する。

AIサーボモニタの開発には、同社のNC装置やモーター、小型切削加工機「ロボドリル」などの知見を活用した。同社では社内の工場や工作機械のメーカー、ユーザーなどと概念実証(PoC)を進めており、今後はモーターのトルクデータと他のセンサーデータとを突き合わせることで予兆精度を向上させることなども想定している。AI活用により工場自動化(FA)分野でよりレベルの高い予兆検知を進める。

日刊工業新聞2021年2月19日

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