昨年米国新車販売、日系は前年比17%減…今年は回復見込むも半導体不足が足かせ

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日系自動車メーカー6社の2020年の米国新車販売台数は、前年比17%減の約534万台だった。20年9月から前年実績と比べ回復傾向がみられたが、20年上期の新型コロナウイルスの影響による販売の落ち込みを補えなかった。21年の米国自動車市場は同10%増の1600万台程度の回復が見込まれる。足元では半導体不足による車の減産が相次いでおり、影響の広がりが懸念される。

20年のメーカー別の販売台数は、トヨタ自動車が同11・3%減の211万台、ホンダが同16・3%減の135万台、日産自動車が同33・2%減の90万台だった。トヨタはスポーツ多目的車(SUV)型のハイブリッド車(HV)の新車効果などでシェアを伸ばした。日産はレンタカー需要が急減したフリート向けの販売比率が高いことなども大幅な販売減につながったようだ。

一方、マツダは同0・2%増の28万台と、米テスラ以外で唯一販売増を実現した。SUV「CX―30」の新車効果や販売ネットワーク強化が寄与した。

調査会社のマークラインズによると、20年の米市場全体の新車販売(推定値を含む)は同14・6%減の1457万台だった。19年まで5年連続で上回っていた1700万台を割り込み、12年以降で最低台数となった。車型別では全体の約8割を占めるSUVなどライトトラックが同9・7%減の1106万台、乗用車が同27・0%減の352万台だった。

野村証券の桾本将隆アナリストらは、21年の米新車需要を同10%増の1600万台と予想。6日付リポートで労働市場の改善などに支えられるほか、「ワクチンが幅広く入手可能になり、フリート需要の回復も見込まれる下期のほうが上期よりも需要が強い」とみる。

一方、世界的に車載向け半導体が不足。1月に米国でもトヨタやホンダ、米フォード・モーター、独フォルクスルワーゲン(VW)などが減産に追い込まれており、影響の長期化が懸念される。

月次実績を開示していない日産や三菱自動車を除く日系4社の20年12月の米新車販売は、前年同月比11%増の約48万台だった。トヨタは同20・4%増の25万台。ライトトラックがけん引し、主力セダン「カムリ」なども販売を押し上げた。マツダは同18・2%増と、SUV「CX―5」の販売増も寄与した。

マークラインズによると、12月の全体の新車販売(推定値を含む)は同5・0%増の162万台と、2カ月ぶりに増加に転じた。営業日数が前年より3日多かったことが主な要因。車型別ではライトトラックが同10・5%増の126万台、乗用車が同10・8%減の35万台だった。

日刊工業新聞2021年1月20日

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