東京都港区がRPA導入、空いた時間で窓口業務を手厚く

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必要事項を自動で入力して要介護認定の通知書類を作成

東京都港区は職員の業務負担軽減のため、2018年から全庁でRPA(ソフトウエアロボットによる業務自動化)を本格導入した。このうち複数のRPAを一つの課で利用する介護保険課は、19年から要介護認定審査の結果入力でRPA利用を開始。作業の自動化で生まれた時間でミス防止のための確認作業を徹底し、電話や窓口業務を手厚くするなどの成果を挙げている。

同課では介護認定審査会が決定した必要な介護の度合いや期間を書面で通知する作業を行う。従来は手作業でデータ入力していたが、19年9月にRPAを導入。「空いた時間は誤配送を防ぐ確認作業や、電話や窓口業務に時間を使えるようになった」(北島大暉主事)と利点を強調する。

作業時間は1件当たり従来に比べ30―40分ほど短縮できた。年間では約105時間の削減となる。ただ、完全にRPAに頼るのではなく、人によるチェックも実施する。導入から約1年となるが、実務を担当する仲地京美さんは「誤入力は数件程度だった。確認作業に余裕があり発送前に発見できた」と話す。

同区では情報通信技術のコンサルタントからシステム構築などを一貫して手がけるJSOL(東京都中央区)に保守・点検を完全委託している。他の部署でもRPAなどを導入している。このため「今では週に1度のペースで庁舎のどこかにサポート担当者が来ている。問題が起こればすぐ対応してもらい助かっている」(仲地さん)としている。

ただ、異動に伴い人力作業ができる職員が減るため、仲地さんは「何らかの理由でRPAが使えなくなる時がリスクだ」と指摘する。対策として同課に異動してきた職員には、研修として従来の手作業を数回経験させている。

現在は新型コロナウイルスの影響で介護が必要な期間を延長するなどの対応を行う。仲地さんは「21年度は新規申請に加え、更新などで全体の申請件数が急増するはず。来年こそ『助かった』と感じるのでは」と、RPAのさらなる効果を期待する。(渋谷拓海)

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