きっかけは他部署、サントリースピリッツがRPA導入で書類作成時間を年間120時間削減

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大阪工場では関係書類の転記作業以外にもRPA化を進める

サントリースピリッツは2019年4月に大阪工場(大阪市港区)の品質管理部門でRPA(ソフトウエアロボットによる業務自動化)を導入した。製品の出荷判定書や、製造した原料酒を他工場へ送るための移出出荷判定書の作成で活用している。導入前と比べて年間120時間の作業時間を削減した。

これらの書類は業務頻度が多く、従来は他のファイルやシステム内容を作成する書類に手入力で転記していた。今ではシステムのメンテナンスやエラー時の対応のみとなっている。書類作成にかけていた時間は、より複雑な業務をRPAに置き換えられるよう検討を進めている。

品質管理部門でのRPA導入は、他部署での導入事例がきっかけだった。サントリーホールディングスが全社で省人化、省力化を進める中、サントリースピリッツで製造の需給を取り仕切る生産部からRPAを使った定期メールが送られてくるようになったという。

サントリーグループのIT戦略の策定・推進などを担うサントリーシステムテクノロジー(SST、大阪市北区)が各工場へのヒアリングや各部署から相談を受け、業務効率化などをシステム面から支える。

サントリースピリッツ大阪工場品質管理グループの段原正樹課長は「グループ内にRPAを作ることができる会社があるのは強み。共同で進めることができ、導入しやすい」と話す。現在、大阪工場でRPAに置き換えている業務は4項目ある。製品出荷判定書や移出出荷判定書のほか、酒税未納税書類、業務依頼書作成に活用。年間では約560時間の作業時間を削減した。段原課長は「大阪工場内でRPAはまだまだ身近ではない。RPAに価値があるというところを見せていきたい」と意気込む。

今後は取り組み事例を増やし、工場内でのRPA化を含めた業務効率化の機運をさらに高める。大阪工場内の各部門でSSTと連携しながらRPA化の開発を進め、作業項目を増やしていく。(大阪・新庄悠)

日刊工業新聞2020年10月7日

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