マイナポイント顧客“争奪合戦” KDDI、ドコモ、ソフトバンク…選ばれるのは?

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全国のドコモショップに設置するマイナポイント予約・申込支援端末(イメージ)

マイナンバーカードを活用した消費活性化策「マイナポイント」の申し込み受け付けが1日に始まった。これを踏まえ、スマートフォンを活用した2次元コード(QRコード)決済を展開する携帯通信各社が顧客の取り込みに動いている。マイナポイントを使う消費者は多様な決済サービスの中から一つを選ぶ必要があり、携帯通信各社の競合は多い。新規ユーザーの確保や既存顧客の利用頻度向上の機会にできるか注目される。(斎藤弘和)

マイナンバーカードを取得済みの人は、申し込みをした上で9月以降にマイナポイントを受け取れる。申込時にQRコード決済や電子マネーといったキャッシュレス決済手段の中から一つを選び、チャージまたは買い物をしてポイント還元を受ける。還元の上限は5000円分だ。

携帯通信各社は消費者に自社サービスを選んでもらうべく、キャンペーンに乗り出した。KDDIは、スマホ決済「auペイ」またはクレジットカード「auペイカード」でマイナポイントへ申し込みをした人を対象に、最大1000円相当の追加還元を行う。NTTドコモは「d払い」か「dカード」を選択した顧客に500円分の「dポイント」を進呈する。

一方、ソフトバンク系のペイペイ(東京都千代田区)は抽選型の特典を設けた。8月末までにスマホ決済「ペイペイ」を選んだ人の中から10人に100万円相当を付与する。中山一郎ペイペイ社長は1日に開いた事業説明会で、マイナポイントについて「昼に確認したら、3万人に迫る登録を頂いている」と胸を張った。同日、地方自治体と連携した別のキャンペーンも発表しており、顧客層拡大の観点で相乗効果を発揮できる可能性がある。

ただ、マイナポイント利用の前提となるマイナンバーカードは、浸透が道半ば。総務省によると、6月1日時点の交付枚数は2135万枚で、人口に対する普及率は16・8%にすぎない。今後も交付が進まなければ、携帯通信各社への恩恵は限られてくる。

コード決済の利用自体が多くないとの見方もある。6月末まで政府が実施した「キャッシュレス・ポイント還元事業」では、19年10月1日―20年3月16日の間、同事業における対象決済金額のうち、QRコード決済の比率は約7%だった。携帯通信各社は、マイナポイントを機に自社サービスの存在感を高められるかが問われる。

日刊工業新聞2020年7月2日

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