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ケア21が中国へ進出、“日本式”細やかな介護サービスを提供

ケア21が中国へ進出、“日本式”細やかな介護サービスを提供

介護・福祉施設では人手不足が深刻化している(イメージ)

ケア21は介護事業で中国に進出する。同社にとって海外進出は初めて。2021年6月までに江蘇省無錫市周辺に介護施設を新設。高齢化社会の進展で増大する中国の介護ニーズを取り込むのが狙いで、ベトナム、インドでの事業展開も見据える。中国では1000床規模など大型介護施設が一般的だが、同社では日本と同様に100床規模で展開し、利用者に細やかな介護サービスを提供する。

中国での介護施設開設に先立ち、19年12月には江蘇省無錫市に介護施設を運営する子会社を設立済み。まず1拠点を設置し、日本から1―2人を派遣。主な従業員は現地採用とする。規模を抑えるとともに、国内施設で培った利用者の日々の健康管理など、きめ細かい介護サービスを展開。大規模施設が中心の中国でも、需要が高まると判断した。

中国進出を足がかりに、留学生や技能実習生を受け入れているベトナムにも介護施設の開設を検討。留学生や技能実習生が日本での職務経験を生かし、現地拠点の幹部となって運営を担う。すでに19年度から介護現場への受け入れを開始し、同社で勤務する技能実習生は約60人にのぼる。人口増が続くインドからの実習生の採用も検討しており、将来の拠点展開を見据えて日本で人材を育成する。

同社では日本での訪問介護サービスや介護付き有料老人ホームサービス事業などを主力としつつ、海外事業を成長の柱に育て、今後3年間かけて売上高を現状比約1・5倍の500億円まで伸ばす。

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