2億ピクセルの高精細コンテンツでバーチャル観光本格化!
アフターコロナの観光需要喚起を狙う
TimeAge(タイメージ、京都市上京区、一筆芳巳社長、075・204・5209)は、仮想現実(VR)商品やマップなどデジタルコンテンツを拡販する。新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、全国で越境観光人口が激減。今後も2波、3波の懸念ですぐに感染拡大前の状態には戻らない。デジタル技術を自治体など向けに提案し、アフターコロナの観光需要喚起を狙う。2020年12月期に売上高で現状比倍増の6000万円を目指す。
タイメージは美術館や自治体など向けにVRコンテンツを提供する。京都の嵐山、川崎大師、日光東照宮など全国の観光地や文化財を中心に、アーカイブ用に780を超えるカットを保有する。1コンテンツ当たりの画素数が2億ピクセル以上といった高精細画像を、ユーザーのウェブ環境に負荷なく提供できる強みを持つ。
新型コロナ収束後に来訪する観光客の利便性向上を目的とした事業展開を見据え、コンテンツの提案を強化する。例えば、京都市のバス路線をデジタルマップで表現、地図上に自社で作成した大原女や牛若丸といった京都に由来するアニメーションを配置し、カーソルを合わせるとアクセス情報やバスの時刻表などが表示されるコンテンツを積極的に売り込む。
また自宅で京都の観光をバーチャルで楽しみ、新型コロナ収束後に実際に行ってみたくなるよう、国宝障壁画を所蔵する智積院(京都市東山区)や嵯峨・嵐山エリアの竹林の小径など4コンテンツを太平印刷(京都市伏見区)に提供した。太平印刷が無料で配信している。一筆社長は「まだまだ増やしたい」とするとともに「介護施設入居者ら旅行が困難な人にもVRで体感してほしい」と新たな価値の提供で事業拡大を狙う。
日刊工業新聞2020年5月29日