大和ハウスが取締役に定年導入、でも樋口会長は「例外」のワケ

「創業者精神の継承が当社には必要」(芳井社長)

 大和ハウス工業は8日、同社グループのガバナンス(企業統治)強化策を発表した。3月以降に相次ぎ発覚した、中国関係会社の資金流用問題や同社施工の住宅で建築基準に満たない不適合物件が約3900棟見つかった不祥事を受け、体制を見直した。”経営人財”の世代交代円滑化のため社内取締役の役職定年制の導入や、社外取締役の増員、事業や地域の特性に応じた業務執行体制の再構築などを打ち出した。

 大阪市内で会見した芳井敬一社長は「過去6年で当社は売上高が約2倍に成長し、各事業やグループ会社が拡大する中、(従来のトップ主導では)目が届かなくなってきた。今後の成長を考え、経営体制の見直しが必要と判断した」と語った。 

 役職定年は上限年齢を原則、代表取締役が69歳、取締役、執行役員、監査役は67歳までと設定。同社中興の祖である樋口武男会長は現在81歳だが「創業者精神の継承が当社には必要」(芳井社長)とし、適用しない。一方で61歳の芳井社長自身は役職定年を適用するとした。

 社外取締役は現在、3人だが近い将来、増やす方向だ。リスク管理体制は従来のトップ集中型から、国内は事業セグメント、海外は主要地域ごとに責任を負う体制などにする。同時に管理業務の負荷を低減するデジタル投資も強化していく。芳井社長は「ガバナンス強化はいつまでという期限はない。成長過程に合わせ、体制を常にアップデートしていく」と強調した。

日刊工業新聞2019年11月9日

  

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