CEO交代の大和ハウス、3年間で1兆円投資。何に使う?

東南アジア中心に海外へ攻勢、M&Aも

 大和ハウス工業は13日、2021年度までの3カ年で1兆500億円を投じる中期経営計画を発表した。投資の内訳は米国や豪州を中心に海外事業1500億円、M&A(合併・買収)1000億円、現場施工の自動化を含む基盤整備1000億円など。21年度の連結売上高は4兆5500億円(18年度比9・8%増)、営業利益4050億円(同8・8%増)を目指す。うち海外事業の売上高は4000億円(同43・6%増)を計画する。

 同社は55年度に連結売上高10兆円の目標を掲げる。ただ今年に入り、国内住宅の建築基準の不適合問題や中国関連会社の不正行為などが発生し、内部体制を強化しつつ、手堅い数値目標にした。中計で初めて国内の戸建て住宅の売上高目標を3830億円とし現状より引き下げた。

 芳井敬一社長は成長を目指す海外事業について「物流中心に需要が旺盛な東南アジアの投資を加速したい」と述べた。

 また同社は樋口武男会長兼最高経営責任者(CEO、81)が代表権を返上、CEOを退任し、取締役会長に就任すると発表した。CEOは芳井敬一社長兼最高執行責任者(COO、60)が兼務する。樋口会長が高齢のため体力的な理由で退任を申し出たという。樋口氏は18年ぶりに代表権を返上する。6月25日の株主総会後に開く取締役会で正式決定する。

新CEOの素顔


 大和ハウス工業に入社したのは32歳の時。それまでは神戸製鋼所に在籍し“ラガーマン”だった。大和ハウス入社後は営業畑を歩む。「初めて実施した支店長試験の合格と(幹部候補を発掘する)『大和ハウス塾』の1期生に選ばれたことをきっかけに今の自分がある」と自覚する。

 5日に樋口武男会長兼最高経営責任者(CEO)から「逃げるなよ」と打診を受けた。首位ではない戸建て住宅などの部門に「負けている理由が気にくわない」と物腰柔らかながら、強気な一面も。樋口会長は「総合力が高い」と評する。

 趣味は舞台鑑賞やスポーツ観戦。企業理念と同じ「事業を通じて人を育てる」が座右の銘。2055年度の100周年に、売上高10兆円という大目標に向け「最後は人」と説く。
※2017年9月18日の記事(内容は当時のもの)

日刊工業新聞2019年5月14日の記事を一部加筆

  

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