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【初心者向け】知っておいて損はない、自動車の基礎知識

ざっくりわかる!業界基礎知識 自動車編

1.エンジン

クルマが走るための動力源となる機械部品。シリンダーと呼ばれる円筒形状の部品の中で「吸気→圧縮→燃焼→排気」の4行程を繰り返しながらピストンが往復し、回転運動に変換する「レシプロエンジン」形式が大半。エンジンだけで約1万点の部品が使われており、何らかの形で多くのメーカーが製造に携わっている。

燃料を繰り返し燃焼(爆発)させる構造のため、エンジン内部、特に燃焼室内は約2000度Cとかなりの高温となる。そのため熱の影響を考慮した緻密な設計や、各部品で高度な耐久性が求められる。

前述のピストンやシリンダー、回転軸となる「クランクシャフト」のほか、吸排気系部品などで構成される。さらに、放熱や内部の油膜を適切に保つ「ピストンリング」や、潤滑オイルなどを塞ぐ「オイルシール」など、小物ながらエンジンの性能を左右する部品もある。国内主要企業によるエンジン部品(関連する電装品など含む)の2019年度の出荷額は約4兆6000億円。(自動車部品工業会「出荷動向調査」)

ガソリン車の環境規制の基準にあたる温室効果ガス排出量は、ほぼエンジンの性能で決まる。メーカーは燃焼効率を極限まで高める技術開発に長年取り組んできた。また、ハイブリッド車(HV)は、エンジンと電動モーターの2つを動力源を持つ自動車を指す。脱炭素化の流れを受け業界では、電気自動車(EV)など「脱エンジン車」へのシフトが進むとみられるが、多くのメーカーはしばらく需要が続くとされるHV車への搭載拡大を狙った開発や投資を続けている。

【国内関連メーカー】
アイシン豊田自動織機NOKフタバ産業愛三工業TPR

【2.駆動系部品(ドライブトレーン)】(2/5)

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