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【初心者向け】知っておいて損はない、自動車の基礎知識

ざっくりわかる!業界基礎知識 自動車編

5.内外装品

車のデザインは完成車メーカーが担うが、ボディなどの外装品の量産は主に板金加工や樹脂成形を得意とするメーカーが請け負っている。クルマの乗り心地を左右するシートなどの内装品も同様だ。ユーザーに愛される車をつくるためには、デザイン性と機能性の両立が必須。近年、新車開発の度に多彩なエクステリアデザインが可能になるのは、イラストを描くデザイナーや立体を形創るモデラーといったプロフェッショナルの存在があることは言うまでもない。それと同等に、量産メーカーの加工技術や金型精度の向上に依るところも大きい。

燃費改善のため車体軽量化に向けた技術開発が長年行われてきた。かつて外装部品の材料は鋼板が中心だったが、近年はアルミニウムや高張力鋼板(ハイテン材)の活用が広がっている。また、スポーツ車・高級車を中心に、車体部品に炭素複合材を採用する例も出てきた。

国内主要企業による車体部品の2019年の出荷額は約4兆6000億円(自動車部品工業会「出荷動向調査」)。数ある企業の中でもトヨタ紡織は、シートとドアトリムで国内トップ・世界3位のシェアを誇る。

EVシフトなどによる「脱ガソリン」の影響は直接受けにくい領域だが、今後、完成車メーカーの戦略など市場の構図が変化する可能性もあり、例外なくその動向を注視している。

【国内関連メーカー】
トヨタ紡織ニッパツ日産車体テイ・エステックユニプレスジーテクト

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