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「1兆円の会社も買える」…売上高10兆円へ、ニデック・永守氏が見せた自信

「1兆円の会社も買える」…売上高10兆円へ、ニデック・永守氏が見せた自信

質問に応じる永守グローバルグループ代表(右)と岸田社長

ニデックの永守重信グローバルグループ代表は24日、都内で会見し、2030年度に売上高を10兆円にする目標の達成に向けて「売り上げの半分はM&A(買収・合併)で行く。本格的な大型の買収もする」と語り、今後もM&Aを成長の柱に位置付けていく考えを強調した。一方、1日に就任した岸田光哉社長は、7月に発表する24年4―6月期決算の際に「30年までの中期見込みを報告する」と説明。岸田氏を中心とした新体制で中期的な成長の道筋をあらためて示す。

永守氏は1日付で会長兼最高経営責任者(CEO)を退いた後も、グローバルグループ代表としてM&Aを主導している。特に「モーターのマーケットはどんどん伸びている」と話し、モーターや、工作機械などモーターを使用する領域での企業買収を積極化する。永守氏は「今なら5000億円、1兆円の会社も買える。売上高10兆円なんてできないと言われるが、そんなことはない」と今後の成長に自信を見せた。

さらに、23年11月に実施したTAKISAWAの買収についても「敵対的買収の教科書になる」と振り返り、今後も国内での“同意なき買収”に対して意欲を見せた。

一方、岸田氏の下で策定した25年3月期の計画は慎重な目標値を盛り込んだ。欧ステランティスと合弁で設立した電気自動車(EV)用モーター会社「NPe」が新たに連結に加わりながら、業績見通しは売上高が前期比2・2%増の2兆4000億円と小幅な伸びにとどめた。岸田社長は「優先順位の第一は信頼回復。目標は必ず達成する」と、あえて保守的な見通しを示した。永守代表は「今期は絶対に未達にできない」と岸田新体制にクギを刺した。


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日刊工業新聞 2024年2月25日

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