ニュースイッチ

三菱商事がデータ可視化システム投入、米シンクIQと資本提携

三菱商事は米シンクIQと資本提携し、生産データ収集・分析システム事業に乗り出した。さまざまなメーカーの生産設備から関連性の高いデータを抽出し可視化できるシステムを販売する。生産面の課題に対し、原料や品質、在庫などの多様なデータを集めて分析し、歩留まりの改善や受発注の最適化などを後押しする。三菱商事が持つ国内製造業の顧客網を活用して提案し、デジタル変革(DX)による生産性の向上ニーズを取り込む。

製造業向けDXソリューション

シンクIQは生産データ収集・分析システムなど製造業向けDXソリューションを開発する。このほど三菱商事はシンクIQに出資して国内営業を始めており、工場データの収集・分析が課題の企業に広く展開する。出資比率は小規模という。

シンクIQのシステムは各設備のプログラマブルコントローラー(PLC)などから生産情報を抽出するほか、アナログ工程ではカメラ映像解析でデータを取得する。関連性の高い情報をつなぐ機能「セマンティックモデル」も活用し、生産課題における因果関係の分析を支援する。

シンクIQは2014年に設立したスタートアップ。製造工程のデジタル化を推進する米政府系の研究機関、CESMII(セズミー)や米食品大手ゼネラル・ミルズなどにシステムの提供実績がある。ゼネラル・ミルズは穀物の投入・加工の最適化や歩留まり改善を通じて2年間で4000万ドル(約60億円)のコストを削減したという。

三菱商事は大企業にシステムを提案するほか、中小企業向けにデータ抽出から始められる簡易パッケージを用意してDXを支援する。三菱商事が展開する人工知能(AI)を使った食品流通の在庫最適化システムや鋼材情報の電子管理プラットフォーム(基盤)との相乗効果も狙う。

日刊工業新聞 2024年3月5日

編集部のおすすめ