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“画期的な速さ”で配送、ANAが始めるeコマース向け物流サービスの中身

“画期的な速さ”で配送、ANAが始めるeコマース向け物流サービスの中身

商品は物流倉庫でコンテナに入れられ、空港に輸送、そのまま航空機に積載される

全日本空輸(ANA)は、安価でスピード配送が可能な新しいeコマース(電子商取引、EC)向け物流サービスを4月から始める。EC向け自動出荷システムのロジレス(東京都品川区)と連携する。条件次第ではトラック輸送よりも安価に、関東から中国・四国・九州への翌日配送を実現する。利用の少ない昼間の定期便を使い、料金を抑える。

4月から羽田発岡山行きの便を使い、一部のEC事業者向けにサービス提供を始める。倉庫作業の効率によるが、12時に鹿児島の客が注文した商品を18時台の岡山行きの便に載せ、トラック輸送を組み合わせて翌日届けられる。物流の2024年問題によりトラックで翌日配送できる範囲が狭まる中、画期的な速さとなる。今後、対象事業者や利用路線などを拡大する。

複数事業者の荷物の混載により積載効率を高められる。シミュレーションの結果、関東―九州への配送費用をトラックに比べ約2割削減できたという。

具体的には、EC事業者はロジレスのシステムが入った倉庫に商品を保管する。ANAとロジレスのシステム連携により、仕分けや発送作業、貨物スペース予約を一括管理し、時間を短縮。倉庫内で航空用コンテナに商品を入れ、空港へトラック輸送して、そのまま航空機へ搭載する。

日刊工業新聞 2024年02月28日

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