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MSJの代替機選定、ANAホールディングスが24年度に本格化

ANAホールディングス(HD)は、開発が中止された小型ジェット旅客機「三菱スペースジェット(MSJ)」の代替機材について、2024年度から本格的な選定作業に着手する。新たに導入を検討するのは100席クラスの次期小型機。芝田浩二社長は「全ての候補を詳細に検証する」と語った。機材の検証に1年程度かけ、25年以降に意思決定するとみられる。

ANAHDは航空旅客需要の回復を踏まえ、コロナ禍で減らした機材数の回復を進める。25―30年度は中・小型機を中心に増やし、30年度までにコロナ禍前の機材数を超える規模にする方針。MSJの代替機を選定するタイミングに来ているが、導入時期や導入規模は「路線の特性や現行機の機齢をみながら検討する」(芝田社長)という。

持ち株会社化前の全日本空輸(ANA)は08年、MSJの世界初の発注会社(ローンチカスタマー)として、オプション10機を含む計25機を発注した。ただ、度重なる納入遅延によりプロペラ機「DHC―8―Q400型機」などで補完していた。23年2月のMSJの開発中止発表を受け、4月に契約を解除した。

国際航空運送協会(IATA)の需要予測によると、24年の世界の航空旅客はコロナ禍前の19年の約45億人を上回り、過去最多の47億人になる見通し。需要が大きく伸びており、航空各社は相次いで機材を増強している。ANAHDも24年以降に続々と燃費の良い機材を導入する計画で、24年に国内線で最大となるボーイング787―10型機を、25年に国際線に同777―9型機を導入する。

日刊工業新聞 2023年12月29日

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